会社設立だけでは駐在員を送れない?マレーシアのESD登録・雇用承認・就労パスの違い

マレーシア入国管理局の外国人専門人材担当部門(ESD)は2026年9月3日、オンラインシステムに登録された企業の権限保有者の情報を、漏れなく最新にするよう通知した。雇用法第60K条に基づく労働当局の承認申請を円滑にするための案内である。

日本から駐在員を送る企業にとって、個人の就労パスだけを準備すればよいわけではない。企業側の登録、外国人を雇用するための承認、本人の雇用パスは、それぞれ役割が異なる。

会社設立と、パス申請のための企業登録は別

ESD経由で雇用パスを申請する企業は、まず企業登録の承認を受ける必要がある。会社を設立したことと、外国人向けのパスを申請できる状態になったことは同じではない。

一方、マレーシア・デジタル経済公社(MDEC)や投資開発庁(MIDA)などの管轄企業には、それぞれの登録・申請経路がある。初めて申請する際は、自社の業種と所管機関を確認することが出発点となる。

労働当局の事前承認は、新規と更新で扱いが異なる

ESDの公式FAQによると、2023年1月施行の雇用法改正により、半島部とラブアンの民間企業には外国人を雇う前の労働当局(JTKSM)の承認が求められる。承認が必要な新規雇用パスなどの申請は、2025年7月から共通窓口「Xpats Gateway」で手続きする。

ただし、雇用パスの更新や、本人が国内にいる場合の同一企業内での職位・カテゴリー変更などは例外に当たる。今回の通知は承認制度を新設するものではなく、既存手続きを支える登録情報の整備を求めたものだ。

雇用パスは本人について別途審査される

雇用に関する承認や所管機関の推薦状を取得しても、雇用パスが自動的に承認されるわけではない。本人の申請は別途審査され、パスに記載された会社で働くことが認められる。転職する場合には再申請が必要となる。

新規申請では、求人サイト「MYFutureJobs」での募集に関する確認書や、所管機関の推薦状が必要となる場合もある。免除条件を含めて確認し、企業登録と本人の審査に必要な準備を分けて進めたい。サバ州・サラワク州の手続きは、半島部と同一と考えず、別途確認が必要である。


出典を見る(3件)
ESD「IMPORTANT: UPDATE ORGANISATION DETAILS IN ESD ONLINE」(2026年9月3日、公式トップページ掲載)
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