日本貿易振興機構(JETRO)の平野健一副理事長は2026年10月26日、日本からマレーシアへの水産物輸出額が、同年1〜8月に前年同期比約40%増の約50億円となったと明らかにした。国営ベルナマ通信が報じた。
平野氏は、日本食への関心や高品質な食品を求める需要の高まりを、輸出増加の背景に挙げた。JETROは日本食レストランに加え、現地の多様な飲食店にも販路を広げるため、輸入・流通業者との商談を支援している。
農林水産物・食品全体でも対マレーシア輸出が増加
農林水産省によると、日本からマレーシアへの農林水産物・食品の輸出額は2025年通年で291億円となり、前年から26.3%増加した。これは水産物だけでなく、農産物や加工食品なども含む金額である。
ベルナマ通信によると、2026年1〜5月の同分野の輸出額も前年同期比42.3%増の約150億円となった。今回の水産物の数字とは対象品目・期間が異なるが、日本産食品全体でもマレーシア向けの輸出が伸びている。
日本食以外の飲食店にも販路拡大を目指す
JETROは10月26日、クアラルンプールで日本産水産物の商談会を開いた。現地で日本産水産物を扱う流通業者と、日本食以外の飲食店を含む事業者が商品や取引について話し合う場を設けた。
JETROによると、日本産食品の利用は現地の日本食レストランを中心に広がる一方、日本食以外の飲食店での利用は限られている。品質や商品の使い方を現地の買い手に知ってもらうことが、販路を広げるうえでの課題となる。
輸出には品目ごとの手続き確認が必要
日本の水産事業者が新たに輸出する際は、価格や需要だけでなく、現地での輸入手続きも確認する必要がある。
JETROの制度案内では、水産物の輸入に当たり、輸入業者の登録や関係機関の許可が必要となり、品目によって手続きが異なるとしている。この案内の調査時点は2024年2月のため、実際の取引に先立ち、現地輸入業者や関係機関に最新の条件を確認したい。
